アジアの岸辺 / トマス・M・ディッシュ , media:単行本

 ネットで知った本。知ったのは同作者の『キャンプ・コンセントレーション』なんだけど、サンリオSF文庫だったためとうに絶版。まったく入手できないわけではないもののやたらと高額商品になっていて購入を躊躇。結果、こちらの現在進行形で販売中のアジア…にしてみた。  これからの時代はロングテールというやつで「マス」より「ニッチ」が集積、少数派の嗜好も尊重されて昔の本も復活するのかと思っていたら、そんな甘いものでもなかったらしく、やはり今だって出版界はベストセラー中心主義のまま(というか以前よりも加速)のようだ。ただし、絶版の古本を捜し求めて神田神保町をさすらう必要はなくなり、PCの前にいるだけで捜せるのだから、少しはマシなのか?  なぜこんなにもニッチのニーズは充たされないのか? あるいはなぜ出版界は読書家の満足を優先しないのか? あるいは、今本は読まれているのかどうか? 結局誰も読まなくなって、だから出版界は不況になって、良い本も悪い本も峻別しないままどんどん絶版にしているのか?

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暴力はどこからきたか / media:書籍

暴力とは何か、ひいては戦争や紛争とは何か。どうしてヒトはそれを起こすのか。 といった疑問について考えるためのヒントが、『暴力はどこからきたか』には、惜しみなく提供されている。

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乳と卵 / 川上未映子

昨年の9月、『わたくし率 イン 歯ー、または世界』を読んで一言感想を書いた。あとセブンアンドワイの自分のコーナーにも簡単かつ軽妙なつもりに感想を書いた。 その時は、次回作があったら真面目に感想を書くってことでお茶を濁し、「次回作はなかなか来ないだろう」なんて勝手に高をくくっていたわけだけど、案外とすぐに出てしまって、しかも芥川賞までとっていたのだから、びっくり仰天の介だ。

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