ニコ生2012/02/10(金)ジャーナリスト 日隅一雄氏記者会見

さっき、日隅氏の記者会見をタイムシフト視聴した。

会見は、一部と二部に別れていて、一部は氏のブログ記事
自由報道協会賞授与式での発言について」に書いてある内容の会見版で、時間にして 32:30 あたりまで。

いったい誰が抗議をしてきたのか、チベットの人なのか、チベット問題に真剣に取り組む日本人なのか、単にいちゃもんをつけたい人なのか、肝心な点が不明なのでポカーーンという感じで聞いていたが、「焼身自殺をしてまで抗議せねばならない中国政府の圧政」について、自分も今一度考えてみてもいいのではないか、そんなに考えたことないし……とは思ったのだった。


二部は「ジャーナリズム全般について」

二部冒頭の日隅氏の説明によると、「東電の、現場での記者会見について。2月20日に福島第一原発敷地内の取材をメディアにさせることになった。ただし、大手メディアと地元メディアのみ。あとは海外メディア、ネットメディアではIWJとニコニコ動画だけ。フリーランスはまた排除された」(カギ括弧内大意。この後も)という。

日隅氏をはじめフリーランスの記者は、取材に入るためにはたらきかけや申し入れを随分と行ったけれど、政府側は「時間がない」などいう理由で排除だという。


以下、この後に行われた会見を、きわめて不完全ながら文字起こししてみる。
(聞き取りできなかった箇所は** 二部は1:35あたりまで)

◆「ジャーナリスト保護委員会の**です。取材、20キロ圏内はぜったい無理なんですね。外人が何度か入っているけど逮捕されている。圏内で第二のメルトダウン、あやしい実験をしているのか、とか色々言われている。議員?などは自殺率が東北で下がっているといっていたけれど、実際は、仮設住宅では自殺者だらけなんですね。20キロ圏内でどうしてそこまで情報統制されているのか、考えを聞かせて下さい」

◎日隅氏「実際に取材に行っていないので事実として話しをすることはできないが… 何らかの知られたくないことがあるんだと考えざるを得ない。彼ら自身も、何を隠して良いのかもわからないのだと思う。そこを含めて、現場の状況が伝わらないようにしているのじゃないか」



◆ニコニコのななお氏「どうしてフリーが排除されているのか分からない。フリーも一事業者ですよね?
今回、間に合わないと園田**が言っているが、動くべきだと思う。
あと、フリーもニコニコの社員?ということで取材に入ったらいいのではないかという意見がよくあるが、三ヶ月以上社員でないと認められない」

◎日隅氏「園田さんと何度か話しをした。」

上杉氏「自由報道協会は昨年末社団法人になっている。記者クラブは任意の親睦団体なのに、そこが優先されている」


◆現在の健康状態についての質問

◎日隅氏「12月までよかったが、癌が大きくなってきた。痛みも出てきた。胃腸が押されることによる圧迫で、食欲はあっても食べられない。睡眠時間も3時間くらい。癌は抗がん剤に対する耐性をもってくる。胆嚢にきく抗がん剤は3種類といわれ、全部使い切った。みっつの抗がん剤の効果は使い果たした。このまま使うと、正常細胞を抗がん剤が攻撃しはじめるので害になる。今はその他の療法(丸山ワクチンなど)を行っている、少し生きるのがのびるのではないか。」


◆質問「弁護士としてジャーナリストとして この日本が好きか?」

◎日隅氏「私は、愛国主義者だと思う。好きなことを出来ているのも、この国に生まれからこそ。それが出来ない国がたくさんある。だからこそ、さらによい国になってほしい。できれば、世界から、ああいう国になりたいと目指される国になってほしいと思っている」


◆質問「先ほどの、現地取材に関連して。東電は、記者会見は入れている、合同会見は入れなかったりするが。今フリーが出入りしている電力会社はよっつしかない。

経産大臣に 北海道新聞の人が出入り禁止になった。
電力会社できるように、それで担当の官僚も動いてくれて、出入り禁止になったんですね。二回すっぽかされ、知らないと言われた。中部電力で 表にでていないところで、閉ざされている。全国に 日隅さんのご提案
(この方の質問は、ちょっと難しかったので、本編で確認してください)


◎日隅氏「フリーは個別に動くことで、蓄積がないし情報の共有がない。ここらをテーマにできれば

 排除について言い忘れたことがあった。それぞれメディア別に書いて、代表スチール一名。

(ここらへん、ジャーナリズムのやり方に詳しくない当方には、意味がつかめませんでした。あとで調べられればと思います)」


◆質問「これからジャーナリストを目指す人に一言」

◎日隅氏「情報は国民にかわって取ってくるのだ、という意識を常にもってほしい。
ここで後ろに引き下がりたいなと、思う事があっても、後ろにいる人(国民)を思えば、それはできない。
得たあとの情報についても、獲得した情報を伝えるんだということを念頭においてください」


◆「IWJの**です。日隅さんはIWJの学校の校長に就任、一方弁護士をやったりとか、両方をやっていけるパワーの源は?」

◎日隅氏「病気がわかったあとは、弁護士の仕事は同僚が引き継いでくれているのでやっていないし、両方のパワーとはいえない。しかし、東電の記者会見の場に、自分たち(木野氏と)ほど居続けた者はいない。メディアの記者でいるかもしれないが、情報発信が限定されていると思う。自分たちフリーは自由に情報発信できる。その場に居続けたものとして、引き下がれない。」


◆「東京電気大学の**といいます。情報統制されているということですが、流したい情報は流れていて、この流したい、流したくないを決めている中心は誰なのですか?」

◎日隅氏「それぞれの情報が流れることで、有利になるのは、誰なのか、個別に考える必要がある。誰か、ということではなく。あえて一般論としていうならば、官僚という組織は日本の情報の流れの中で、重要でいかにコントールするか(と考えている)。そこはひとつ大きな問題かな。官僚個人個人が悪いとは思わない。ところが日本の場合、組織。たとえば日本では内部告発なされないじゃないですか。東京電力のなかで、内部告発はされなかった。内部告発というものに対する捉え方。内部告発を促進するためのシステムが大事かと。官僚という組織を守らなくては成らないと、重大な問題を抱えている組織になってしまった。

官僚の行っていることが、より透明度が高くなる必要がある。そうなれば彼らは、本来国のためにと思っているのだから、本来の力が発揮できるだろう」


◆質問「今のような現状、フリーを外したり、20キロ圏内の取材もできないような今の現状、あるいは戦争とかのそういう場合において、どういう価値観でジャーナリストは行動すればいいのか?」

◎日隅氏「声を上げるということ。直接には東電、あるいはマスメディアに対して。フリーが合理的な理由もなく排除されていることを放置したままにするのは、ジャーナリスティックな事に関わっている者として取るべき態度ではない」


◆質問「日隅さんが命を削ってでても今一番訴えたいことは?」

◎日隅氏「これは二度目のチャンスだと思うんです。戦後、日本という国を変えることが出来たはずだった。けれど (ここから先複雑なので、より大意) できなかった。なぜ、あのような戦争を招いてしまったのか、という問題点の抽出ができなかった。その理由。天皇の問題もあるでしょうね。今回、さいわいにして、事故については、タブーがない。がゆえに、じっくりと、なぜあのような原発政策がとられたのか、タブーのない議論をする。

(ここから先複雑なので、本編を見て下さい)


われわれが政策に関与する、それができない。

再稼働の問題もそうだと思うんです。そういうことを防ぐこと。
今回の事故について、徹底的に原因を究明すること。

二回目のチャンスを失ったとするなら、統治者からなめられると思います。今、なめられてはいけない」


◆質問「日隅さんは20年前に産経の記者をされていたそうですが、その頃と今での違いは?」

◎日隅氏「時代が違う。東と西でちがう。私は大阪で記者をしていた。
大阪で今の仕方で記者会見をしたら、怒号がとびかうでしょうね。聴いていることに答えてないわけですからね。二度三度くりかえしても、同じ答えしか返ってこない。
完全にばかにしているわけですよ。大阪でそんな事やったらつめよる。
時代がそうさせたのか、東西の違いなのか。
東という文化は何かというと、『自分たちは官僚に対して取材している。国をおさめている官僚を同視できる立場にあるんだ』という意識がある。りっぱなんです、東京のメディアは。

大阪のメディアは市民の目線なんですよ。だから、なめられたことを言えば怒る。その違いがあるのかなと。
残念なのは、官僚と同じでこの国をよくしようと(東京の記者も)思っている。だとしても、キチンと怒るべきは怒らないと。

いい点は、プライバシー軽視や名誉毀損が改善されたこと。」


◆質問「これからマスコミはどうなっていくと思いますか」

◎日隅氏「インターネットの普及などで、マスコミが流している情報以外に触れる人が増えている。東京新聞を見ると、思い切った方向に動きつつあるのかなと。アメリカのように、既存メディアに納得できない人たちが、グループを作るのもある。彼らは調査、報道体制をつくっている。

インターネットというのが重要なので、岩上さんのとことか、今後圧力がかかってくるかもしれないが、支えることが大事。金銭的にでも、労力でも、支えることで、情報が流れる姿がかわっていくと思います」


◆ユーザーの質問「私はアクティビストではないが、フリー排除の姿勢に対して、どう要望を伝えればいいのか?」

◎日隅氏「…電気料金不払いというのも。最終的には電気を止める止めないという話しになると思いますが。

海外では不買運動は当然の意見表明。あとは、手紙なり、電話、メールで伝える。

その相手が、政府なのか、東電なのか、省庁なのか、大臣なのか、どことは言いにくいが」


☆ ☆ ☆

肝心な部分が欠けてしまったけれど、ぜんぜん聞き飽きない話だった。

個人的には、大阪での記者会見だったら怒号が飛び交っていたろうという、東西差についての話しが興味深かった。
他、長く会見に居続けた者として引き下がれないという話し。
(大手メディアの人間は、役割としてかわるがわる来る事が多いと聞いたことがある)


あと一番思ったのは、フリーランス記者が排除されることでの利益、不利益についてはまずもってユーザーが考えないとなあと。

マスメディアの記者の収集・再構成・発信する情報と、フリージャーナリストの、ソレ。

前者が全部ダメなんてことはなくて、ちゃんとしたのもある。

実際、日隅・木野両氏が出した本を読めば分かるが、大手メディアの記者もポイントの高い質問をする事あるし、答えを引き出している。
ただし、その扱いを決めるのは社の方針であり、せっかくの内容も目立たない扱いだったり、採用されなかったりする。


原発敷地内にIWJやニコニコも行くといっても、そんなの一人でも多い方がいいに決まっている。
ジャーナリストは競い合ってこそ実力が発揮されるし、IWJやニコニコだけなら妨害しやすいなんて思われているやもしれず、この後におよんで東電やら政府のやることなど信用していたら、オレオレ詐欺にひっかかるお婆さん以上にバカだ。



……それにして20キロ圏内ってどうなっているんだろう?
今回は敷地内ってことで、つまり敷地内限定なんだろうし。

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