子どもだけでも避難(疎開)、という案はどうなっているのか?

子どもだけでも避難(疎開)、という案はどうなっているのか?

■山下氏、解任要求署名(を、めぐるコメ色々)

昨日、今日と「「福島原発のリスクを軽視している」 「安全説」山下教授に解任要求署名の、「コメント欄」を見ているのだが、誰も彼もが記事を最後まで読みもせず、さも正義漢のつもりで見当外れな相手(この場合山下氏)を全力で擁護し、さも正論のつもりで、正論でもなんでもない、単に無知と浅はかをさらけ出しただけの吠え声を列記していて、実に疲労困憊させられる。
「山下教授の言ってることに賛成できないのならNGOらは自分たちの科学者を使ってぜひとも、科学的な実験に基づいて反論してほしい」だとーー? だったらあなたが実験台になればいいじゃない。放射能まみれのコウナゴでもほうれん草でもバンバン食べて、ホットスポットで温泉でもつかるみたいにノンビリしていれば、10年から30年後には実験結果が出るでしょうよ。

しかもyahooコメント欄、類は類を呼ぶで、こういうのと似たり寄ったりのメンタリティが大集合してしまうのだから、どういう磁場が働いているのか?

ただし、そういうコメントだけが並んでいたわけではない。一番読むべき、ちゃんとしたコメントは、最初の方に出ていた。


vul*****さん

内容にぶれは無いとか間違ったことは言ってないとかコメントしてる方
確かに論文や雑誌で発表した事のほとんどは筋が通ってる
問題は福島県の住民向け説明会で話した内容が乖離している事です
3~4月の一番注意をしなければいけない時期に年間100ミリまでは安全と説いて回って
県民を無防備な状態にし被曝の危険にさらした
過去の発表や雑誌のインタビューとの違いに気づいた県民に信頼されなくなった
アドバイザーには低線量被曝も危険とする説もあることをきちんと説明し
その上で被曝量を少なくして健康被害を防ぐにはどうすればいいか説明してくれる人を求めているだけです
100ミリまで安全と信念を持って唱える学者がいても別に構わない(結論ありきの御用学者は別)
糾弾して学問や言論の自由を奪おうなんてそんな大それた事はちっとも考えてない
グリーンピースは賛同してくれてるだけ、解任を求めているのは福島県民です



それまで、「安全安全」と言い続けていた山下氏が
「僕は飯舘や浪江、川俣の一部の数値が高いのを見て、自主避難ではだめだ、きちんと命令してあげないといけないと言ってきたんです。国に対しても、30キロ圏外でも必要ならば避難させなきゃだめだとも言ってきました」
と住民を避難させる範囲について、5月24日発売の「週刊朝日増刊 朝日ジャーナル 原発と人間」の中で、言し出し始めてしまったのだ。
さらに、朝日ジャーナルだけではなく、

「ミスター大丈夫」山下俊一教授が「避難したほうがいい」と言い出した(週刊現代記事の文字起こし)

によれば、「週刊現代」でも、「将来のことは誰も予知できない。神様しかできない」などと、科学も責任もアドバイスもおっポリ投げたことを言っているらしい。
ちなみに、この山下氏、知らない人はいないだろうが、事故発生直後から福島県の放射線健康リスクアドバイザーを務める、自身も被曝二世という人だ。被曝二世といえば、放射能被害の当事者と言っていい立場にあるということだ。そういう人が冷静な第三者の意見を言えるものなのか? 山下氏自身きっと「大丈夫大丈夫」と自分に言い聞かせ、ここにあるとおり「ニコニコしながら生きて」放射線の影響をはねとばしてきたのかもしれない。それはそれで、奥行き深い話しとはいえ、今は山下氏に思い入れている場合ではない。


■今、避難範囲は?

今日(16日)に、経産省発表
事故発生後1年間の積算線量が20mSvを超えると推定される特定の地点への対応について(「特定避難勧奨地点」)
具体的に、どこか?(地図。pdf)

これによると経産省は本日(6月16日)、積算線量が20mSvを超えると推定される場所について「特定避難勧奨地点」と銘打ち、避難勧奨しはじめた。しかし、これはこれで奇妙な話しで、文科省は、学校で子ども達が浴びる線量を20mSvまでオッケーとしているわけで、それが完全に撤回されたという話しを聞かない以上、政府(省庁?)のやることはねじくれたダブルスタンダード状態になった。
もっとも、経産省の言う「特定避難勧奨地点」のほとんどは4月22日に指定された「計画避難区域」内にあるのだが。

計画的避難区域、緊急時避難準備区域の設定(pdf地図)(4月22日)前振り


■積算量は、どれくらいなのか? ネットにある色々な試み

アナタの被曝量 3/21午前どこにいました?

これの元記事は大変に難しい内容なのだけど、分る人には興味深いものになっている気がする。といっても、問題は21日だけではなく、「被曝は累積」であり、同時に「内部被曝」+「外部被曝」で計算しなくてはならない。であるから、21日だけを取り上げてもしょうがないが、
放射能雲によって原発から遠くてもホットスポット化した地点について意識させ、
遠いからといって安心してられない、と思わせる。


誰か色分けされた予想年間累積放射線被ばく線量マップを作って下さい。
「積算」ということでは、色々な人が色々な試みをしている。
この中の
米エネルギー省作成の事故後1年間の(福島第一原発が原因の)積算被ばく線量予想図(オリジナル解像度)

来年までの分を予想した図。


■予測ではなく、今までの分。

福島県による簡易型線量計を用いた固定測定点における積算線量の測定結果

二言目には「モニタリング、モニタリング」と言い、福島親に「その間にも被曝してるんですよっ」「人体実験ですか」と非難されたモニタリング。わたしも同感だったものだが、日々が過ぎたのである程度モニタリングの結果が出ている様子だ。で、どうなんだろうか?
累積結果が高い地域について、優先的に何かするとか、しているのだろうか。

そういえば、今日の東京新聞の「こちら特報部」は、鼻血を出したり不調を訴える子どもが急増している、ということだった。この後におよんでまだ「放射線との因果関係は証明できない」と言っているが、それなら、何がどうなれば証明されたことになるのか?

「モニタリング、モニタリング」と、あれだけ言ってきたのだから、文科省は、ここらで何らかの結論を出すべきだろう。積算線量の高いところから避難(疎開)ということも。
積算線量の高いところ、それと、身体に異変の起きている子どもを優先的に。



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