2012年11月01日

【れびゅう】アウトレイジ

アウトレイジ

『アウトレイジビヨンド』公開を記念して、その前作にあたる本作をケーブルテレビが流してくれた。
北野映画はもっと見たいのだけど、『アウトレイジ』は残虐シーンが多いと聞いていたのでこういう機会でもなければ見なかったろう。
とにかく残酷だから見ない方がいい、つーか見ちゃダメ!! とうちの末次郎にまで言われていた。
末次郎はもう18歳なのに怖がりで、昼間でもトイレの電気を付ける。せめてその電気出る時に消してくれと、わたしはよく注意している。
ちなみに彼によると、海外のゲームは残虐きわまりないものが多く、吐き気がするほど非道だという。ああいうのはとてもじゃないが日本人は作れないとも。
「そんな事を言っても、海外向けのゲームも作らなくては国際競争に負けるのでは?」と問うと
「日本だけでやってくんじゃダメ?」と、いたって閉じたことを言っているヘタレさんでもある。
ダメに決まっているでしょうとも思うが、凄惨でむごたらしいゲームを楽しむのもどうなんだろうと思うとよくわからない。

それは兎も角、怖い描写は指の隙間からのぞくだけにしようと思い、ビクビクしながらみた。
そうしたら冒頭のシーンが、ヤクザの男達が数台の黒い車の前でたたずんでいるシーンで、このシーンが色鮮やかな緑、白、にあふれたとても美しいものだった。まるで、海の底に明るい日射しが差し込んで、その中を彼らのタマシイがたゆたっているような、ため息がでるような映像なのだ。ここからして作品に引き込まれていた。その後も色調の濃いクリアな映像は続き、宴会シーンで飲んだり食べたり、そこを下っ端の若いもんがお酌をして回るシーンでも、うちのテレビの性能が急に良くなったのか思ったくらいに美しかった。うっとりと見ほれてしまうのだが、それがかえってこの後に血だらけになる画面を予感させて、恐ろしかった。真っ赤になる、予感。

全体にストーリーといえるものがあるのかどうか、わたしには分からない。というのも、何で殺されているのかよく分からない殺しが次々に起きるからだ。ヤクザの世界は難しいパズルみたいで、虚実が入り交じっている。それに金や覇権への欲と、積もる恨み、つらみ。酷い暴力を受けるのだけど、それで懲りるとか、嫌けがさすではなく、募る恨みつらみが彼の存在理由そのものとなって、彼のカラダの重さと等価になる。わたしは見ている間中「何なんだろ? この人たち何なんだろ?」と頭をひねり続けてぐるりと首が一周してしまった。
大友が「ふざけんなこのやろーっ」と怒声を挙げる。しかしそれも本当に怒ってのことなのか、怒っているフリなのかよく分からない。たぶん半分は本当に怒っているだろうが、半分は怒るタイミングをきちんと演じるためであり、自分の立場のためかと思う。このタイミングを推し量ることができなくては、ヤクザなどやれない。指をつめるのも、ひとつの計量であり自分を示すためだ。せっかく大友が持って行った小指を、三浦演じる加藤は「こんなつまらないもの」とコケにする。が、だからといって指を持ってこないで済ませられるというものではない。指は要る。そしてコケにすることで示す、自分の優位と力。

ある意味、どこでもある風景を極端にした形かもしれない。ただし宣伝文句の通り、皆が悪人で皆が腹黒く皆が情のかけらもない。あるのかと見える瞬間もあるが、情はまるでない。極端にないからこそ、その存在がどこかに潜んでいないかと、細心の注意をはらって見守ってしまう。けど、ないものはない。それを一番実感させてくれたのは椎名演じる水野で、椎名さんはこの中で一番一生懸命演技している感がにじんでどこか浮いている人。底の方でビートたけしのギャグが時々透けて見える映画空間--たとえばものすごく忠義面をした杉本哲太が当たり前に裏切っている姿とかのおかしさ--の中で椎名さんだけがそれを察知していない。椎名さんは一生懸命に演技をしている。その懸命さが逆に、虚実の実の方を感じさせたのは皮肉だ。ともかく、そんな彼があっさりこんと、かけらも惜しまれずに命(=出番)をなくし、誰に悲しまれることもなく消えた。(あんなにガンバって演技していたのに!!)
あの時椎名さんが、そして一人の人間が死ぬところを見た、と思う。
もちろんわたしは何も悲しくなかった。悲しませるような要素は何もなかった。

北野演じる大友の後輩で、今はマルボウのデカの片岡を演るのが、優しいお父さん顔の小日向文世だ。この顔の印象とやっていることのギャップが面白いわけであるが、まったくもってこいつも汚い。汚いが、他もみんな汚い。そもそも警察にとって悪や暴力や殺人や犯罪はメシのタネである。それを言っちゃおしまいだが、事実だ。しかも、自然発生の犯罪だけではメシのタネが足らず冤罪をこしらえるのだから、恐ろしくてたまらない。

 

もっともそれを言っていたら本作どころではなく、本気で怖い話しになるので今はやめる。

 

■関連

 



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2012年11月03日

佐藤栄佐久ブログ、読んだ

佐藤栄佐久 公式ブログ

佐藤栄佐久氏がブログを更新していた。

佐藤氏が誰かというのを知らない人もいるかもしれないので少しだけ説明すると、福島県の前知事。

前知事というだけなら珍しくないけど、わけあって、色々と大変な目にあった人。というか、今でもまだその大変な「闘い」のさなかにいる人。

「闘い」は、氏にのみ固有に起きた(る)特殊なことではなく、日本にいるなら誰にでも降りかかる可能性がある。先だっての「PC遠隔操作:誤認逮捕」でも見たように、警察・検察という犯罪を取り締まる権力サイドは、重大な問題を抱えているからだ。

 

☆参考:PC遠隔操作:誤認逮捕「痛み癒えぬ」…男性の父が文書- 毎日jp(毎日新聞)

具体的には

  • まだ捜査段階で犯人と決まったわけでもないのに長すぎる拘留期間
  • 警察官という特殊な職業(ヤクザと渡り合うくらいに暴力慣れした、一般市民領域とは違う感覚の人間、つまり、一般人よりもはるかにヤクザ系列の人間)に、弁護士もつかないまま長期にわたり詰問され続けるという、それ自体がすでにして拷問であるようなことをされる。
  • 真実の究明や人権のためではなく、警察・検察の都合や体裁や見栄のために行われる捜査。そのため、自分たちで好き勝手にもっともらしい犯罪動機を捏造し、それを「自供」したことにするという、信じがたいまでの、それ自体が要捜査、要逮捕に匹敵する重大な犯罪性。
  • それらが、完全な密室で行われ、可視化されていない

↑今度の遠隔操作事件では真犯人が出てきたから言い逃れできなくなって「誤認逮捕」と認めたが、そうでないケースならそのまま犯罪者にされそうだ。上記大学生も、素人考えだと、起きた事をそのまま告白・告発してくれたらいいのにと思うが、父親の話だとダメージが相当に大きそうで、そうはいかないのだろう。

 

といった事に加え、佐藤氏の場合は、原発利権、原発ムラ、霞ヶ関官僚も絡むから、闘いの規模は大きい。

といっても佐藤栄佐久氏は特に反原発思想の人ってわけではない。というのも、福島には40年も前から福島第一原発、第二原発とあり、原発立地地域の利害に深く関わっている。暴力団なども含む根深い関わりだ。であるからいくら知事だからといってそこらへんの事情をないがしろにはできない。

なので、原発自体を廃止しようとか、そういうことではなかったのであるが、しかし、1Fも2Fも実は事故ばかり起こしていた。原発で働いている人からのリーク事故情報も多かった。看過できないかなり重大な事故もある。が、東電は前向きに対処するのではなく、ひたすら隠蔽した。

そこへ加え、プルサーマル導入話しだ。(プルサーマルが何か、などいうのは御自分で調べて頂いて。)

プルサーマルの導入に知事として安易に同意することのできなかった氏は、幾度も経産省や東京都知事などと話し合いの場を持った。意見を交わし、議論することが必要だった。

と、そのさなかで起きたのが、収賄疑惑だ(2006年)。

 

☆ ☆ ☆

この「収賄疑惑」には、水谷建設や、フロッピー改竄事件の前田恒彦検事など、あちこちで捏造や冤罪に関わっているのが登場する。氏は書籍も何冊か出しているのでそちらに詳しい。わたし自身も、原発事故後と遅きに失しているのではあるが氏のことを知り、本を読み感想をアップした。

『福島原発の真実』を読むことをわたしは推奨するが、読まないまでも、氏が10月16日の上告棄却後にupしたブログだけでも見ると良いのではないだろうか。少なくとも、今までのかいつまんでの概要と、氏の現在の心境は伝わってきた。

関連:
あぶくま抄(10月17日) | 県内ニュース | 福島民報
福島民報って、適当なこと書いてないですかね? もう少し真面目にやってほしい。

堤未果 x 魚住昭「佐藤栄佐久前福島県知事の有罪判決」 2012.10.17 - YouTube
警察や検察もひどいのだけど、司法ってのが本当に困った判断をする。 「検察の顔をたてるため」に、佐藤氏を有罪にしてしまった。

 

Wikipediaを見ると、三審制にしろ、最高裁判所 (日本)にしろ、立派な説明があるというのに。



ラベル:佐藤栄佐久 司法
posted by sukima at 14:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 警/検察・官僚 | 更新情報をチェックする

2012年11月04日

マリソル・バジェス(Marisol Valles)さん、続報


昨年の元旦に取り上げた記事、
の続報。

…当然といえば当然の亡命希望。

死んだとばかり思っていたので、生きてて良かった。

posted by sukima at 17:31| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際、海外 | 更新情報をチェックする

2012年11月07日

大飯原発がフクイチと同じことになる前に

www.yomiuri.co.jp1714.png活断層か地滑りか…大飯原発、行方見えない議論 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
岡田篤正・立命館大教授は「今回のような地層のずれは地滑りなどでもできる」と慎重な解釈を示した
と伝える読売新聞だけど、そういうのは「慎重な解釈」なんじゃなくて、「乱暴すぎる解釈」。

その一方、渡辺満久・東洋大教授は間違いなく活断層であると、きっぱり断言している。

誰の言うことを信じるにしろ信じないにしろ、原発に関することは本当の意味で慎重になって、事故が起きて大変な事態に陥る前に防ぐ。蛮勇はよそで発揮して、こういう場面では本来持っているはずの知性をちゃんと生かしてほしい。

わたしも署名しました☆→署名https://fs222.formasp.jp/k282/form2/
(今日7日の朝6時が締めきりとの由)

ラベル:原発
posted by sukima at 02:07| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 原子力発電所 | 更新情報をチェックする

2012年11月21日

やだなあ右傾化なんか


image-20121121142318.png

本日の東京新聞一面は「対立あおる政治脱却を」との見出しで、「進む右傾化 ムードで選ばない」がサブタイトル。

記事内容は、沖縄県尖諸諸島国有化を契機に中国や台湾で抗議活動が拡大、日本との関係が悪化している旨を懸念した民間の人々がシンポジウムを開く。シンポジウムは一週間後。台湾、中国、韓国から集まる。日本からは高田さんらが参加する。高田さんは言う。

「対立をあおる政治から脱却しなければ、日本はどんどん危険な方向へ進んでいく」

一方、そういう市民の思いとは正反対に政治状況は右傾化している、と東京新聞は分析し、図に示してくれている。分かりやすい。(ちょっと落書きしちゃったけど借用したので参照のこと☆)

日頃大新聞やテレビを見ないのでマスコミが言っていることを知らない当方だけど、これ見てさすがに仰天した。「タカ派の自助派」という一番冷酷無比で無神経で厚かましい男根主義でアホで単細胞で何かというと「攻めてくる攻めてくる」とマゾヒスティックな妄想にかられる犯され願望の人たちが集中していたからだ。しかも極端に右上だし。


(そういうことで今ポメラ+iphone4で書いているので長文は無理。続きはまた後で)

posted by sukima at 14:28| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治家・政権 | 更新情報をチェックする

期待以上のでき、seesaa blog アプリ


image-20121121145007.pngアプリの中

当方、12月でSeesaa歴6年目に突入する。

悲しいとき、うれしいとき、つらいとき、激怒したとき、感動したとき、はらわた煮えたとき、使命感にかられたとき、正義感にかられたとき、自分を疑問に思ったとき、ムカムカしたとき、心も頭もいろいろと便秘なとき‥‥

いろんなときをともにしたSeesaa。
途中、twitterやFacebookが流行った時はもうブログの時代は終わりかなとも思ったけど、Seesaaが新しいサービスを作って時代の波に遅れまいとがんばっている。

そう、そのひとつがこれ、スマホ用のブログアップアプリだ。
正直、Seesaaのサービスは竜頭蛇尾で肩すかしくうことが多いので期待はしていなかった。それに使用者の評価も高くない。

GA!!ほんじつ試しに使ってみたら、なかなかにいいじゃないかーー☆ ひでき感激☆ ひできじゃないけどーー

そういうことでサンクスSeesaa

(評価が高くない理由は「絵文字」対応してないせいか?)






ラベル:Seesaa
posted by sukima at 15:19| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 小ネタ | 更新情報をチェックする

2012年11月23日

time stamp

今深夜勤務中なんだけど、同僚のTがニュースを教えてくれた。

愛知県豊橋市の信用金庫に5人を人質に男がたてこもっている。人質のうち4人は信用金庫の職員、ひとりは金庫の客。男は刃渡り10センチほどのサバイバルナイフを持っている。事件は本日14時頃に発生。金の要求などはせず、「民主党、野田内閣」の総辞職を要求している。


以上、マスコミ嫌いで大新聞を購読せず、家に帰っても大テレビを付けない人のために情報提供してみた。

もっともTもテレビから情報を仕入れているわけだから、結局はテレビ情報ではあるのだけど。


ちなみにTのコメントとしては、「そういうしっかりした考えがあるなら、たてこもりをやるのは違うんじゃないの。そういうやり方で主張するのは間違っている」


確かに。

posted by sukima at 02:57| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代社会 | 更新情報をチェックする
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