≪感想文連載第1回≫

この本を最初にみつけたのは、6月の終わり頃だった。
たまには買い物でもと、駅前まで行った日。
駅前の本屋「ビギニング」に寄ったらすぐに、平積みになっているのをみつけた。
その時は「イシグロの新刊出てる!!んな話し聞いてないよー」と、一瞬ものすごく嬉しくなってすぐに買おうと思った。のだけど、よく見ると長編ではなく短編集らしくて、わたしとしてはイシグロの本はトグロを巻くような長編であってほしく、その中で人と人が優しい思いやりの心を互いに持ちながら、擦れ違ったり行き過ぎたり実は自己本位だったりして頓珍漢な方向へと突っ走っていく様を、いつ終わるとも知れず長い夜の友としながらずーーっと読んでいたい………といった構想でいたから、短編だとすぐに終わってしまうし、小器用にまとめてありそうでイヤだなと、勝手に先入観をもった。
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posted by sukima at 18:54|
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